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ズボンズのリーダー,ドン・マツオの思考あれこれ。
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Changes(che-che-che.......)
 秋田でライブを終わらせ、そのまま高速をブッ飛ばして帰る車内でDavid Bowieを聴いていて、ボクらの音楽が良くあり続ける事ができるのは、こういった本当に良いものを自分に沁み込ませるように愛聴していたからなのだ、と感じた。ボクはBowieの最初の4枚のアルバムの隅々までそらで記憶しているし、それだけでなくもっともっと大量の"Good Music"が超巨大な脳のデータバンクに記憶されているハズで、それがステージでギターを弾く時に、ヴォーカルを取る時に、演奏に指示を出す時にランダムに現れる。アタリマエの事である。そしてボクは今、「今」の音楽を聴く。データベースは常に更新され続けてはいるもの、前のデータはどんな細部であっても消去される事はない。若いヤツら、真剣に深く音楽を分析してこなかったヤツらがボクらにかなう訳ないじゃないか。アタリマエの事である。

 今日は国分寺でPitとお茶をした。彼もズボンズに参加して1年になる。ボクはPitには最初から手加減無しで接してきた。「もっとやさしくしてあげたら」とヒトに言われた事もある。あまりにキツいので途中できっと音を上げるだろナと思ってもいたのだけど、予想に反して(喜ばしいことに)彼はついて来た。きっと、ものすごく大変だったに違いない。そして、ズボンズがギヤをトップに入れ始めた今年の春からの猛特訓、カナダツアー、東北含む国内ミニツアーを経て、彼がプレイヤーとして、人間としていかに頑張って成長してきたかを認めざるを得ない。特に、Pitにとって凱旋となった秋田で彼の両親と会い語らう機会があり、何故彼ががズボンズに入ってきたのか、入らねばならなかったのか、その運命的必然の細い糸が垣間見れたような気がする。(彼の親父さんはボクの考える「こうあるべき生き方をする人間」の一人である。そういう人は両手に余る程は知らない)そしてPitを育てる事でバンド自身もそのアティテュードをシッカリと確認/確立できたのではないだろうか。Pitも大きく変わった(服装まで)が、バンドにも相当な変化/深化があった。

 それまで築き上げてきたものをゼロに戻し、新たな人間と共に更に高く積み上げていくのには、ものすごい労力が、加入する方・受ける方共に必要になる。当然何をやってもシックリこない。サイズもカラーも匂いもまるで違うのだから。しかし双方が妥協無しに歩み寄る苦しい時期を乗り越えて獲得するものは、本当に何とも換え難い宝物のようなものだ。それは沢山の犠牲や苦しみと等価でしか手に入れる事は出来ない。それは何か?ハッキリ正直に言うと、喜びであり、未来への希望だ。

 そして今日。ボクはPitとほぼ同じ目線で話ができているように感じる。ボクらは同じ志しを持つミュージシャンであり、戦友である。何という大きな変化がこの1年の間に起こったのだろう、とPitは思っている。しかし彼に戸惑いや躊躇はない。彼はもう"one of them"ではない。他の誰でもない"one"Pitとして大きな歩みを自分の意思でスタートさせている。そしてボクらは未来への大きな希望と期待を持ち、それを語っている。それはボクらが自分達の力で手に入れるべきものだ。ボクらは幻想を信じない。徹底的にリアリストであろう。フーチャリストであろう。その思想はボクを興奮させる。帝国の明かりは砂となり、果てる。

 Welcome to Zoobombs。
 
 さて、みんなはいつまで下らないものに耳を貸し続けるつもりかね?いつまで帝国に安住するつもりなんだ。
by dn_nd | 2009-07-27 00:14
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