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ロックという音楽は、言ってみれば「血液を常温から一気にも沸点まで引き上げるものである」と思っている。それがその音楽の根本なのだから、ロックをやる人間として常にそうあろうとだけは努力している。そこには世界平和も人類皆平等も消費税率引き上げも、共感も癒しも関係ない、というより、関心の枠外のものかも知れない。しかしボクは世界に異を唱える歌詞を持つ音楽以上に"Brown Sugar"の16小節のリフや"Whole lotta love"のイントロや"Twist and Shout"の叫びに、自分の人間形成の大きな部分を気付かされた人間である。それは世論やイデオロギーとはまったく関係のないものだったことを知っている。
ロックは、自分はどのような状態/環境であっても存在出来る強い生き物である、という根っこにある力強さを呼び起こしてくれた。自分は原始時代の類人猿と同じく強い生き物だという実感。そこを引っ張り出してくれるからこそロックは一番価値のあるものになり得たのだと思っている。 更に"Wild Horses"みたいな曲は、人間の持つ深い孤独や見たことのない世界における寂寥感を感じさせてくれた。それらを感じた素直な自分に戻らなければならないのだと思う。 現在のような未曾有の情報社会に対して、受け入れたくないものも多い。社会というシステムや、世間の流行の中ででしか生きていけないのではないかと負けてしまいそうにもなる。だからこそ、ロックを取り戻さなければ。自分は人間であり、他の生き物と同様に力強い動物であるという自覚を持とう。
by dn_nd
| 2015-01-19 01:46
| 日常
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