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ズボンズのリーダー,ドン・マツオの思考あれこれ。
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Z.N.A.T.2012#6「ズボンズの今晩のショウ。」
 ショウが始まる前に、お昼に残してたメキシカンをドリンクチケットで地元Columbusの地ビールと一緒に食べる。アメリカではどのヴェニュー(ライブハウスのことです、念のため)でも飲め飲めとチケットをくれる。ボクらは、それでも、一人3枚も貰えば充分だが、考えてみれば以前はほとんど使ったことがなかった。(今では1枚が2枚になり・・・)しかし考えてみれば、酔って自分を解放するというのも、悪くないので、日本でもとりあえず飲ませるようにしてはどうか、と思ったりもする。ともかく、ボクは前のバンドを見ながらウィスキーに切り替え(例によってグラスになみなみである)、ギターと取り出し、コミュニケーションを取る。やぁ、今日の具合はどうだい?この北米ツアーでは、あまりにvisaの取得が直前でハードだったので、あまり機材に注意を払えなかったのと、渡米直前の新木場でのイヴェントにてギターを壊してしまったので、ウチに残っている(とりあえず)壊れていないギターを持っていくのが精一杯だったのだけど、それがバンドの最初期に使っていたKawaiのギターで、数年振りに使うことになった。日頃からギターなんか何でも良いと放言してはいるのだが、やはり使い易いかどうかというと、難しい部分もあるし、思い出深いギターでもあるので壊したくないという気持ちから、思い切りプレイ出来ないかもしれない。むむ。ともかく、よろしく頼むぜといったところである。

 ともかくともかく、セッティングを済まし、もう一杯ウィスキーを頂いて演奏をスタートする。Way In/Way Out。出だしからどうにでもなれとグイグイ演奏する。中盤にディープJamに突入し、ボクはムー氏のTシャツの中に首を突っ込んだり、やりたい放題なのである。South Central Rock。テンポが遅いなと思いつつも、気にしないそぶりでやる。ギターを叩きつけ、こすりつけ(これが嫌でボクのギター達はリタイヤしていく)、ギターとアンプで出せる限りのサウンドにチャレンジ。お客の歓声が収まるよりも早めに次の曲Talkin'bout America。またJam。また叩きつけにこすりつけ。Jam。ステージに寝転がってみたり、ドラムの後ろに隠れてみたり。サウンドのカオスは、そのまま、アメリカのカオスでもある。ボクらはアメリカを愛し、嫌う。それでも、このような音楽をもたらしてくれたアメリカに感謝せずにはいられない。次の曲は、もちろん、That's How Strong My Love Isである。それ以外のチョイスがあるだろうか?ない。音楽さんは、それをやれと言う。そうしてAmazing Graceは、そのままアメリカの功績を称えるための曲であるのと同時に、鎮魂歌のようにも聴こえる。そうしてボクらが行くのは、その先の未来である。Come With Usをやる。(ほかに何を?)ここで初めてオーディエンスにアピール。ボクラハズボンズデス。キョウココデヤレテホントウニウレシイデス。ボクラハエイゴガニガテナノデエンソウスルコトデシカキモチヲツタエルコトガデキマセン。ドウモアリガトウ、ズボンズデス。ツギノキョクハMo' Funkyデス。

 そうして、演奏をやりきって、これを書いている。「ズボンズの後で何をやっていいか分からない」と次のバンドがアナウンスしている。よくやったということであろう。今は午前1時半。そして、長い長いツアーの、まだまだ序盤である。
by dn_nd | 2012-09-26 14:30
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