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ズボンズのリーダー,ドン・マツオの思考あれこれ。
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Stay garage!!(HotなものはHotなうちに)
 東京から広島へ11時間のドライブ。時間だけを考えると、今まで経験のない長さではないけれど、アメリカの道路と日本の道路はずいぶん違うので、少々疲れたような気がする。何しろ日本の高速道路は車が多いし、今ひとつ意思表示の見えない運転をする。それは集団の中にいると感じる、一種の気疲れのようなものなのかも知れない。

 ともかく昨晩の広島ではノイズ/ハードコアの「少数派」バンドが、これまた「はぐれ者」音楽ファンを大量に集めての楽しいイヴェントとなった。ボクとしては出来ればクアトロのようなきれいなハコでなく、もっと「広島的」リアリティのある場所でやったらもっと楽しかったように思うが、次回はそのように提案してみよう。(余談だが、 「ローカル的リアリティ」ということで言えば、どうもここの数年高速道路のパーキングエリアは需要が伸びて「顧客のニーズに答えよう」としてか、どんどんローカル的な臭いを取り去って、どんどんデパ地下化していて面白くない。日本人は、サービス旺盛というか、痒いところまで手が届くような完璧さを創り上げてしまうけれど、どうしてかボクのような人間は、そこから取りこぼされてしまうみたいだ。アメリカの片田舎にあるフリーウェイ沿いのガソリンスタンドに併設するお店にいるブスっとしたオバサンや、そこで売っている「何だろうこれは??」というミステリアスなお菓子やらおみやげ物があったりすると嬉しいのですけどね。)

 さて、昨晩のショウで10枚ほど売れたズボンズの新作ep"Cowboy Trumps"だが、これはPlay Garage Classicsの名の通り、カヴァー集である。日本では、あまりそのようなシーンは見えてこないのだけれど、海外で活動していると、ズボンズは明らかにそちらのカテゴリーに分類されていて、そのシーンのクリエイティビティに大いに触発される。現在のGarageシーンというのは、音楽の分類に止まるものではなく、その活動の姿勢といったものも含まれる。つまり、ともかく自分達で思いつき、自分達で創り上げて、一丁楽しもうじゃないか、というHappyなDIY精神に富んだものだと言える。正直言って、そこには金銭的な報酬は大きく生まれないのだけれど、それを上回る自己の生の肯定があるように思える。そうやって生きていくことが(少なくともボクにとっては)、今後とても大事なことではないかと感じる。ともあれ、作りたくなったときに作ることが出来るのだし、作るとそこにはやはり満足感がある。そのクリエイティブの連鎖が、人間をフレッシュに、正常に保ってくれるのだと信じる。(ありゃ、ボクは少数派でした)

 今回のepは、制作を思いついたのが11・25の日曜日、選曲し、レコーディングしたのが先週の金曜日、土曜日に追加録音、日曜日はDON Matsuo Groupのパーティーで、月曜日は二日酔い、火曜日にミックスダウン、水曜日にマッタちゃんと一緒にデザイン&プリント、木曜日にプレスしてパッケージング、そうして1週間後の昨日金曜日にはもう売り出しである。Very easy。まぁ、そのようにしているので、100枚以上作ることは出来なかったが(ナンバリングもしてあります)、ホットなものはホットなうちにということで、これで良いのである。みなさん、楽しんでくだされよ。

 それでは長崎に向けて出発の時間だ。レッツ・ゴー。
by dn_nd | 2012-12-08 09:12
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