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ズボンズのリーダー,ドン・マツオの思考あれこれ。
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”はぐれ”者通信。
 ここのところ色々な人がやって来るので、録音した新曲を聴かせたりしております。ズボンズのPVの監督(専属)である夏目クンは「ズボンズじゃないみたいだ」と言ってました。(今月発売のSNOOZER誌の連載は夏目クンとの対談です、ちなみに)それがどういう意味かというと………、音を聴いてもらわないと分からないだろうなぁ。

 今日もみんな集まってレコーディングだったのですが、なんと目処が立っていた曲のほとんどはもう一度リズムのやり直しする事になってしまった……。もう一歩も引き下がれない状態になってしまってマス。もしもより良いトラックに出来るのだとすれば、それに向かわなければなりません。その場しのぎの「ま、いいか」という曖昧さを許さないことでバンドは一致しているのです。

 先日、ソウルフラワー・ユニオンのライブに足を運んだ際、楽屋にお邪魔してきました。ポッキー以降今年になって3人もドラマーが変わって、ようやくピット(またPかよ)に落ち着きつつあるという話をしてたら、「よっぽど性格の悪いリーダーがいるんちゃう?」と中川氏に言われてしまいました。ハハ。ドラマーというのは本当に難しい、という話はズボンズもSFUも同じで、「それはオレらも通ってきた道や。」とか、「ドラマーは先を見て育ててあげな、アカン」等々、身に沁みるアドヴァイスもいただきました。中川氏のように尊敬できる先輩ミュージシャンがいるというのも有難い事でアリマス。新しいアルバムもライブもとても良かったです。

 中川氏より、「マツオくんの(ドラマーに対する)注文の仕方は、抽象的すぎるンちゃう?ハッキリと具体的に言ってあげないと相手は分からんで。」と言われて思ったのだけど、確かにボクの言い方は抽象的だと思う。(例えばムーちゃんに「ベースを指で『弾く』のではなくて、チューバのように指で『吹いて』くれ」と言ったりする。具体的といえば具体的なんだけれど)もっと考えると、それだけでなく、ズボンズの音楽自体の対象が抽象的な感じもする。中川氏には歌うべき対象が良く見えているように思えるが、さてボクらは一体どのような対象に向かっているのだろうか?(言うまでもないけれど)ボクらは社会派ではないし、何かを啓蒙することもなければ、ラブソングもストレートに作らない。そういう「ストレート」なものに対する根深い「ヒネクレ」を持っている。いわば「はぐれ者」の為の音楽だ、と言えるが、それはボク自身なのだ。(キミも、だろう。)

 ボクの敬愛する米ロックバンド、Royal Truxもアルバムのライナーノートで書いている。「自分達の音楽は”はぐれ”の音楽だ。でもあくまで現実を直視させる為の音楽であって、”はぐれ”ている事を讃えるものではない」。まったくその通りだ。ニール・ハガティよ、簡単に書いてくれて、どうもアリガトウ。(この件については再度熟孝の必要有り→ノートに記入すること)

 ズボンズ好きの”はぐれ”の諸君、おやすみ!
でも現実を直視するベシ。
by dn_nd | 2008-10-19 22:52
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